サイレントアスピレーションとは?


不顕性誤嚥のことで、むせる

ことなく誤嚥してしまうことです。 

知らず知らずのうちに気管内に

異物が入ってしまうこと。

特に高齢者に多く肺炎(嚥下

性肺炎、誤嚥性肺炎)の原因になります。

 

普通は、気管内に何か入ると

むせたり、咳こんだりして

異物を外に出そうという体の

防御反応が自然に出ます。

意識のない方や麻痺のある方

痰を自力で出せない方などは、

唾液や分泌物、痰などがどう

しても気管内に入ってしまいます。

 

食事ができる方でも咳や咳咳払

いばらいが出来ない方や認知症

のある方等は食物が気管に入

ってもわからないことがあります。

周りの人も気付き難いため、

肺炎に罹る危険性が高くなります。

 

気管カニューレや気管内チュー

ブを挿入している方などは、

カニューレやチューブの外壁に

付いているカフの上部に分泌物

などが貯留しています。

カフによって分泌物が肺の方へ

流入するのを防いでいますが

完全に防ぐことは出来ません。

カフのしわや隙間を伝って肺の

方へ流入するリスクは常にあります。

又、気管カニューレや気管内

チューブの交換やカフの空気の

入れ替えの時にも上部に貯留

したものが肺の方に流れ込ん

で行くリスクがあります。

 

このように、知らず知らずの

うちに気管内に異物が入って

しまうことをサイレントアスピレーションといいます。

 


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◇参考文献

書籍

「医学大辞典」

「家庭医学大百科」

「広辞苑」

 

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